こんにちは。ジャマイカのフルタ(@Furuta_Jamaica)です。
先日、僕の配属先の教育省支局で県の算数コンペティションが開催されました。
今日はその様子を書こうと思います。
算数コンペティション
今回行われたのは僕の地方の学校の決勝戦。3つの県から予選を勝ち抜いてきた2校によるガチンコ一発勝負です。
お互いの学校の象徴であるエンブレムを掲げて闘争心を煽ります。
試合開始前には一人ひとり自己紹介と決意表明が行われます。
「僕は算数を頑張って将来弁護士になる」
「私の夢はお医者さんになること」
子どもたちが希望に満ちた夢を語るたびに大人たちは「おぉ~」と声をあげます。
あまりの雰囲気に、自分が将来何になりたいのかを忘れてしまう子も現れました。笑
このコンペティションは3ラウンドの勝負で競われます。
1ラウンドは子どもが一対一で出される問題に早押し勝負
2ラウンドは何問こたえられるかのタイムトライアル
3ラウンドはチームでの早押し勝負
燃えるなぁ~
白熱する勝負
司会の人から口頭で問題が伝えられて、それを子どもたちが答えていきます。
主に問題は数字の計算か文章題、あとは図形の問題。
特に第3ラウンド目はチームでの勝負だったのですごい盛り上がり。
みんなで相談して早押しで答えます。
早押しにはこの手作り感満載の早押しボタンを使用します。
この表情。笑
必死な感じが伝わってきてすごく好き。
みんなすごい集中力。
勝者はこっちでした。大喜びで嬉しそうです。
勝敗は付きましたが、両者とても頑張っていて素晴らしかった!
感じたこと
出題された問題の中にこんな一問がありました。
「この図形の周りの長さと面積を求めなさい。」
へっ?と思いましたが、どうやら問題に「それぞれの図形は正方形である」ということを入れ忘れたみたいです。
いや、どう見ても正方形には見えないけど。笑
結局、当然ながら子どもは回答できなくてタイムアップで終わりました。
ん~なんかなぁ。
その準備不足とかは正直どうでもいいんです。もうジャマイカの人はそういうもんだと割り切ってるし。
ただ、子どもたちが問題を早く正確に答えられることが算数だと勘違いしないといいな。と強く思いました。
たとえばこの問題だったら色んな方法で面積を求められますよね。
一つ当たりの面積を個数倍してもいいし
動かして長方形にしてもいい
一列ずつ頑張って求めるかもしれないし
大きな正方形から開いているところを引いたり
2/3にしたりするかもしれない。
ジャマイカの人は競争!とか勝負!とかが好きで、そういうのに燃えるし、何ならそれに勝てることこそが算数が得意だという証拠だと思っている節があると思う。
でも、ゆっくりでもいいから、色んな発想で問題を捉えることができるということも算数の力ですよね。
問題を答えられず涙を浮かべていたあの子に、どうやって解こうとしていたか、そしてたとえ時間内に答えられなくても考え方が素晴らしいことを伝えられるジャマイカの先生がでてきてくれたらいいな。
今回のコンペティションの目的は当然そういうことじゃないんだけど、自分のペースでゆっくりだけど柔軟な考え方ができる子たちがどうか埋もれないで、とも感じました。
まとめ
ジャマイカの算数コンペティションはとても白熱していて面白かった。
ただ、計算を早く正確にできるということは算数のほんの一面でしかないですね。
自分のペースでも、柔軟に多面的に考えられる子どもたちを評価できるようなジャマイカの先生が一人でも増えたらいいなと思いました。
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