ジャマイカの小学生は何故「10-5」を10としてしまうのか?

 

こんにちは。フルタ(@Furuta_Jamaica)です。ジャマイカの教育省で働いています。

 

先日、ジャマイカの小学一年生に引き算のテストを行ったのですが、その中で不思議な間違いをしている生徒が何人もいました。

こちらはある生徒の解答用紙です。

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一生懸命やっているのは分かりますが、間違えだらけ。そして何か決まったルールで間違っているように見えます。

 

先生は「練習が足りないのよ」と言っていましたが、本当にそうでしょうか?

この生徒の間違えた理由がなかなか興味深かったので、今日はそれについて書いてみようと思います!

彼らが考えていたこと

なぜ10-5が10になっちゃうんでしょうか。

 

もう一度、生徒の解答用紙を見ていると何かルールがありそうです。

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ジャマイカの子どもの中には、このように棒を描いて計算する子が少なくありません。

 

他の数も見てみると、、、

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また答えが、引かれる数と同じになってる。

 

また。

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どうですか?みなさん、この子が間違えている理由、分かりましたか?

 

持ってきたものを消していた

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7-2の下の棒を見てみると、この子は7本棒を書いて、さらに右に2本棒を追加しています。

そして、その後その増やした2をバッテンマークで消して、残った7を答えにしていたんです。

 

ひ、ひぇ~~~~~~~なんじゃそりゃ。

2本追加して2本消したらなんも変わらないじゃん。。。恐ろしい。

 

他の問題も全く同じだ。

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10本の棒と5本の棒を書いて5本を消している。

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18本書いて、9本書いて、9本消す。笑

もったいない!もったないよ!!せっかく書いたのに!!笑

 

これを見て、こうやって答えを出した子たちは、こんなことが言えるなと思いました。

 

引き算の意味も分かっていない

計算力どうこうの前に、その計算の意味が分かってないんです。

 

書いたものをすぐ消すというわけのわからない作業をやっていても、それがおかしいことだと感じることがない。

この学校は一緒に活動している学校ではないので、どのように引き算の導入を指導したかは直接見ていませんが、きっと計算の手順だけを叩き込んだんだと思います。

で、足し算と引き算の手順がごっちゃになってしまったんだろう。

 

きっと、できている子も計算の手順に乗っ取って答えを出しているだけなんじゃないかな。

日本では、「計算の意味」を指導するためだけにたくさんの時間を割きます。

それをせずに計算の手順だけを教え込むと、こんなことが起こるのかと見せつけられました。

 

引き算の概念の指導については、別の記事で書いています。

関連記事:「引いて残った数」だけが引き算じゃない!意外と難しい小学一年生の求残・求補・求差の教え方

計算の意味を指導すること

先生は「計算がたりないからよ」と言ってました。

本当にそうなんでしょうか。

 

なかなかジャマイカの先生には伝わりにくいですが、計算の意味の指導の重要性をジャマイカの生徒の間違いから学びました。

 

1 個のコメント

  • はじめまして。
    関西大学Meet The Globeの堀之内と申します。
    突然のご連絡失礼致します。
    ブログを拝見してご連絡させていただきました。
    私どもは派遣中の海外ボランティア(主に青年海外協力隊として派遣されている方)と日本の小学生・高校生の交流授業をお手伝いをしております。交流を通して隊員様の経験や現地での発見などを日本の子どもたちに教えていただくことで、日本の子どもたちの国際理解を促進していこうと思い、活動しております。
    具体的な活動と致しましては、週に1回学校に訪れ国際理解についての授業を行なっております。
    そこで、現在授業内での手紙や動画で交流をしていただける青年海外協力隊の方を探しております。
    もし少しでも興味を持っていただけましたら、一度折り返しご連絡いただけますでしょうか。
    宜しくお願い致します。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    「貧困層の子どもたちに逆転するチャンスを」という理念のもとに、ジャマイカの教育省で働きながら、算数・プログラミングの塾を起業しました。 日本の教員が海外でも通用することを証明するために、チャレンジしている様子を発信していきます。